イヌの飼い主さまへ
TO DOG OWNERS
ワンちゃんは毎日、
元気にご飯を食べていますか?
イヌはとても我慢強い動物です。
病気の初期は、ほとんどサインを見せないコもたくさんいます。本当に具合が悪くなってからでは治療に制限が出たり、治療期間が長引いてしまうこともあります。
日々元気に過ごしているワンちゃんを見ていると、病気になるなんて想像もできないかもしれません。しかし、動物である以上、腎臓病・心臓病・糖尿病・ガンなど人で起こる病気は、ほとんどがイヌでも発生する可能性があります。それらの中には治療で治るもの、生涯にわたって治療が必要なものなど様々ですが、ほぼ全ての病気で治療を成功させるために重要なことは、早期発見と早期治療です。予防できる病気は予防することも大切です。
当院では、ワンちゃんが毎日元気にご飯を食べて、飼い主さまと一緒に居られる楽しい時間を過ごせるようサポートしたいと考えています。病院に行くのはなんとなく気が重いかもしれませんが、なるべく開放感のある快適な病院になるよう工夫しておりますので、気になることや、ちょっとした相談やお話も大歓迎です。ワンちゃんに病院に慣れてもらうためにも、ぜひ気軽にお立ち寄りください。
ワンちゃんの診察について
診察台が体重計になっているので、ワンちゃんを診察台にのせていただくと、体重測定ができます。問診、身体検査等はここで行い、必要な検査をご提案させていただきます。ワンちゃんの性格によっては、ネッカーを使用することがありますので、ご了承ください。
ワンちゃんの診察料金の目安イヌのワクチン・予防・健康管理について
当院では、ワンちゃんの日々の健康のため、予防できる病気についてワクチン接種や予防薬の処方を行なっています。病気は予防が最善の対処法です。感染症はかかってしまった動物だけでなく、同居動物や飼い主さまにまで影響を及ぼす可能性があります。感染症を予防して、健康で快適な毎日を送らせてあげてください。
・狂犬病ワクチン ※必須
- 接種時期
- 3月後半〜6月
- 接種頻度
- 毎年1回
狂犬病ワクチンは、生後91日以降のイヌたちへの接種が狂犬病予防法で義務付けられていますので、 年に一度の接種が必要です。
狂犬病に感染して発症すれば、ほぼ100%死亡します。生後90日以上のイヌは、市区町村への「登録」と年1回の「狂犬病予防接種」が法律で義務づけられています。
春に行われる集合注射でも接種が可能ですが、動物病院でも接種できます。料金はどちらで接種しても同じです。 細い注射ですぐに終わりますが、当院では接種後、アレルギー反応がないのを確認してからお帰りいただいています。
・混合ワクチン
- 接種時期
- 通年
- 接種頻度
- 生まれた年のみ3回、その後は毎年1回
(8週目に1回目、12週目に2回目、16週目に3回目)
混合ワクチンは、イヌが感染すると命に関わる重篤な状態になりうる感染症に対して、ワクチンを接種しておくことで防ごうとするものです。 ワクチンには様々な種類がありますが、感染すると重篤な症状を起こし命に関わる病気を集団から駆逐し予防することを目的とした、全てのイヌが接種する必要があるコアワクチンと、病気の発生地域で感染の危険性がある動物に対して、それを防ぐために接種されるノンコアワクチンとの2つに大きく分けられます。
当院では、生活スタイルや年齢によって、2種、5種、7種の接種を行なっています。基本的に、産まれた年のみ、8週目に1回目、12週目に2回目、16週目に3回目を接種します。2年目からは1年に1回の接種を行います。 産まれてしばらくは、母イヌからもらう免疫で守られ、それがある間はワクチンの効果が薄いとされています。母イヌの免疫がなくなるのが生後8週〜16週頃とばらつきがあるため、確実に免疫をつけるために、生後8週目から接種を開始し、16週ごろに最後のワクチンを接種する必要があります。接種が推奨されるワクチンの種類は、生活スタイルによって多少異なりますので接種前にご説明いたします。
種類 | 予防できる感染症 | 2種 | 5種 | 7種 |
---|---|---|---|---|
コアワクチン | ジステンパー感染症 | ● | ● | ● |
パルボウイルス感染症 | ● | ● | ● | |
アデノウイルスⅠ型・Ⅱ型感染症 | ●● | ●● | ||
コアワクチン | パラインフルエンザ感染症 | ● | ● | |
レプトスピラ感染症 2タイプ | ●● |
- 接種時期
- 6月~10月
- 接種頻度
- 毎月1回
フィラリア感染症
フィラリア感染症とは、犬糸状虫という寄生虫が、イヌの心臓の血管に寄生する病気です。フィラリアは蚊の体内に存在し、蚊がイヌの血を吸うときに体内に入り込みます。そして、虫体が心臓の血管に寄生するため、心臓がうまく機能を果たせなくなってしまいます。
エキノコックス
エキノコックスとは、ネズミとキツネの間で寄生生活を送る寄生虫ですが、イヌや人にも感染します。イヌは感染しても症状を示しませんが、イヌを介して人に感染することがあるため大きな問題になることがあります。
当院では、これらの寄生虫を1つの薬で予防できるものを処方しています。 フィラリアに感染している状態で薬を飲んでしまうと、大量に死滅した虫が血管に詰まってしまうことがあるため、処方前に血液検査を行いフィラリア感染がないことを確認した後に薬を処方しています。
- 接種時期
- 4月〜10月
- 接種頻度
- 月1回の薬 もしくは 3ヶ月に一回の薬
春先から秋頃まで、散歩の時に気をつけていただきたいのがマダニです。
マダニはちょっとした草むらや芝生にも潜んでいて、吸血できる動物を待っています。マダニは血を吸うだけでなく、マダニの体内の病原菌が体内に入ることで、病気を引き起こすことがあります。マダニが媒介する病気には、人に重篤な脳炎や血小板減少を引き起こすものが知られており、北海道でも発症例があります。ワンちゃんと飼い主さまの安全のため、しっかり予防をしていきましょう。
もし、ワンちゃんがダニに噛まれてしまったら、決して引っ張ってとったりせずに病院にご相談ください。無理に引っ張るとダニの口が残ってしまい、腫れてしまうことがあります。
- 接種時期
- 通年
- 接種頻度
- 年齢や犬種によって年1〜2回が目安
昨日まで元気だったワンちゃんが、今日はぐったりしている…。
毎日診察していると、このような主訴で度々ご来院されます。動物の体調の不調は、周囲からは分かりにくく、いよいよ状態が悪くなって病気に気づくということがよくあります。病気は早期に発見し、治療することが非常に重要です。
そこで当院では、7歳までの元気なワンちゃんでは年に1回、7歳を過ぎてからは年2回以上の健康診断を推奨しています。
身体検査、尿検査、血液検査をベースとし、レントゲン検査や超音波検査を組み合わせていくことで病気の早期発見を目指します。健康診断を定期的に受けることで、健康な時の数値を把握することもでき、それにより早めに異常に気付けることにもつながります。
これらの健康診断をうまくご利用いただき、日々の観察を心がけ、変だなと思うことがあれば些細なことでもご相談くださいね。
ご自宅でできる!
ワンちゃんの
健康チェック
- ■ ご飯はしっかり食べていますか?
- ■ 痩せてきた、太ってきた様子はありませんか?→Pick up 1
- ■ 昔に比べて水を異常に飲んでいませんか?
- ■ ジッとしていることが多くなったり、触ると嫌がったりしませんか?
- ■ 口臭はひどかったり、歯茎が白かったりしませんか?→Pick up 2
- ■ 脱毛があったり痒がったりしていませんか?
- ■ 咳をしていませんか?
- ■ よく吐いたり下痢をしていませんか?
- ■ おしっこの色や回数に変わりはありませんか?
- ■ 体にしこりはありませんか?
- ■ ワンちゃんの口、眼、鼻、耳や体を異常がないか定期的にチェックし、グルーミングしていますか?
当てはまる項目があったり、気になることがあればぜひご相談ください!
肥満は体脂肪が過度に蓄積された状態とされますが、単純に食べ過ぎや運動不足によるものと、何かしらの病気が隠れていて、その結果太って見えるという状態があります。病気が隠れている場合は、それを見つけ出して治療する必要があります。 食べ過ぎによる肥満は、一見ふっくらして可愛く見えますが、そのままの状態でいると様々な病気になる可能性があり、過度な肥満は治療対象となります。 治療(ダイエット)は食べすぎの場合、基本は食事管理です。肥満の度合いによっておやつの制限、療法食などを組み合わせていきます。単純にいつも食べているご飯を減らしてしまうと、空腹から異物や排泄物を食べてしまったり、ストレスになるためお勧めできません。 運動を増やすことは理想的ですが、急に運動を増やすと関節を痛めたり、心疾患の犬では不適切であったりします。 ワンちゃんの体重が増えすぎている原因を明らかにして、その子その子にあった方法で体重を落としていきます。最近は味もよく、ダイエットに効果的なご飯もあります。 ちょっとお腹周りの気になるワンちゃんは、ぜひご相談ください。
● 肥満予防のためにできること
食事管理と毎日の適度な運動など、ワンちゃんの体型維持や体重の管理に気を配ってあげましょう。ダイエットに効果的なご飯へ変えてあげるのも効果的です。くれぐれも、おやつのあげすぎは注意です。
肥満は体脂肪が過度に蓄積された状態とされますが、単純に食べ過ぎや運動不足によるものと、何かしらの病気が隠れていて、その結果太って見えるという状態があります。病気が隠れている場合は、それを見つけ出して治療する必要があります。 食べ過ぎによる肥満は、一見ふっくらして可愛く見えますが、そのままの状態でいると様々な病気になる可能性があり、過度な肥満は治療対象となります。 治療(ダイエット)は食べすぎの場合、基本は食事管理です。肥満の度合いによっておやつの制限、療法食などを組み合わせていきます。単純にいつも食べているご飯を減らしてしまうと、空腹から異物や排泄物を食べてしまったり、ストレスになるためお勧めできません。 運動を増やすことは理想的ですが、急に運動を増やすと関節を痛めたり、心疾患の犬では不適切であったりします。 ワンちゃんの体重が増えすぎている原因を明らかにして、その子その子にあった方法で体重を落としていきます。最近は味もよく、ダイエットに効果的なご飯もあります。 ちょっとお腹周りの気になるワンちゃんは、ぜひご相談ください。
● 歯周病予防のためにできること
まず、食後に歯の表面についた歯垢を優しく取ってあげる習慣をつけ、口の中の状態を定期的に確認しましょう。歯垢が硬い歯石になってしまっている場合は無理にこすらずに、獣医師に相談してください。
小型犬と大型犬とでは、子犬から成犬になる時期や成犬からシニア犬になる時期が異なりますが、7歳を過ぎた頃からイヌは中高齢犬とされます。
中高齢期は、様々な病気が発症し始める時期でもあります。例えば腎臓病や歯周病、腫瘍も中高齢犬で多くなる病気です。
病気は早期に発見し、治療を開始することが最も重要です。7歳を過ぎたら愛犬の様子をよくみていただき、気になるところがある場合はもちろん、元気でも半年に一回は病院を受診して健康診断を受けさせてあげてください。
犬種や個体によって差があるので、あくまで平均的(中型犬)の目安です。
イヌのシニア犬と呼ばれる7歳では、小型犬で44歳、中型犬で48歳、大型犬だと54歳くらいになります。
イヌの 年齢 |
人間の 年齢 |
3ヶ月 | 3歳 |
6ヶ月 | 9歳 |
1歳 | 16歳 |
2歳 | 23歳 |
3歳 | 28歳 |
4歳 | 33歳 |
イヌの 年齢 |
人間の 年齢 |
5歳 | 38歳 |
6歳 | 43歳 |
7歳 | 48歳 |
8歳 | 53歳 |
9歳 | 58歳 |
10歳 | 63歳 |
イヌの 年齢 |
人間の 年齢 |
12歳 | 73歳 |
14歳 | 83歳 |
16歳 | 93歳 |
18歳 | 103歳 |
20歳 | 113歳 |
21歳 | 118歳 |